一般演題[ 教育・マネジメント ]

O-104
新人教育のためのチェックリストを作成

畑 秀治、中村 聡、畑 秀治、中農 陽介、新田 輝、釜江 直也、原園 裕、中園紘子、 森本純平、岸原 瑠花、井上 和久、坂地 一朗
神戸市立医療センター中央市民病院

【はじめに】
 2014年診療報酬改定における特定集中治療室管理料に関する施設基準において「専任の臨床工学技士が常時,院内に勤務していること」との基準が設定された.当直業務を開始に伴い日勤帯業務への負担が大きくなった.そのため,新人職員への教育が不十分になり指導内容にばらつきが生じていた.そこで,透析部門で2016年度がら新人教育のためのチェックリストを作成し,チェックリスト使用前と使用後で比較検討した.

【対象】
 透析部門で当時在籍していた透析経験1年未満の新人職員8名で,チェックリスト使用前の2014年4月から2016年3月までの4名とチェックリスト使用後の2016年4月から2018年3月までの4名を対象とした.

【方法】
 チェックリスト使用前と使用後のインシデント件数と指導者側,新人側とアンケートを実施し結果を検討した.

【結果】
 インシデントの件数が使用前10件,使用後2件で8件減少し,手技ミスが使用前3件,使用後0件になった.アンケート結果では,指導者側と新人側でお互い進捗状況を共有でき目標計画が立てやすいなどの意見が挙がった.また,チェックリストの内容が分かりにくいなどの意見も挙がり課題も確認できた.

【考察】
 チェックシートを使用することでインシデント件数が減少することに繋がったと思われた.その中でも,手技関連のインシデントではインシデント件数が0件になったことから,新人が手技面で一定の水準を修得できていると考えられた.
 指導者と新人が目標や課題を共有することで,円滑に目標計画が立てられたと思われ,指導項目もあるので指導順序の統一に繋がり効率的な指導体制になる可能性があると考えられました.
 今後もチェックシートの改善点をスタッフ全員で検討し改良していき継続していきたいと考えている.

【結語】
 新人教育のツールとしてチェックリストを活用することで,インシデント件数の減少に繋がり,医療安全の面からも有用であることがわかった.

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