一般演題[ 業務・取り組み ]
O-101
災害ロジスティックにおけるDMAT資格を有する臨床工学技士の役割
坂東 直紀(1)、坂東 直紀(1)、緒方 良輔(1)、小松 崇俊(1)、大西 芳明(1)、北川 哲也(2)
- 徳島大学病院 診療支援部 臨床工学技術部門
- 徳島大学病院 ME管理センター
【はじめに】
近い将来,徳島県内は東南海トラフ地震が高い確率で発生する可能性が指摘されている.当院は災害医療支援拠点病院であり,院外での災害医療支援に加えて,院内でのトリアージを行う可能性も十分に想定される.我々は第27回日本臨床工学会(2017年5月20日:ホテル青森)にて,災害医療支援拠点病院における臨床工学技士の24時間当直体制の新たな役割として,院内トリアージにおける災害関連資機材の調達などについて報告した.災害医療支援拠点病院の臨床工学技士も災害派遣医療チーム(Disaster Medical Assistance Team,以下DMAT)のロジスティック(業務調整員)分野に参入することが望まれている.
【方法】
平成29年10月にDMAT(業務調整員)ライセンスを取得している臨床工学技士1名(東日本震災経験者)を中途採用し,平成30年1月に臨床工学技士2名(中堅技士1名,若手技士1名)が「平成29年度災害派遣医療チーム研修」にてトレーニングを行い,DMATのライセンスを取得した.今回,DMATの業務調整員の資格を有する臨床工学技士の役割について検討した.
【考察および結語】
DMATの業務調整員に求められる役割として,事務的業務が主体であることから,臨床工学技士の業務である「生命維持管理装置の操作・管理」を求められるケースは少ないと考える.しかし,急性期医療や医療機器操作に精通している臨床工学技士がDMATの業務調整分野を担えることで,災害現場にて医師,看護師と共に災害医療支援できる体制の構築が可能になると思われる.また,臨床工学技術部門内でもDMAT有資格者3名で「災害時出動待機体制」を敷くことができ,今後,災害医療支援拠点病院における臨床工学技士の役割も大きくなると思われる.本年8月上旬,徳島県内において内閣府や厚生労働省(DMAT事務局を含む)を主催とする「平成30年度大規模地震時医療活動訓練」が予定されており,我々も参加することで他職種との連携や臨床工学技士の役割について論じたい.臨床工学技術部門として,DMAT有資格者を3名揃えることが出来たため,連携・指示系統の強化を図ると共に,災害時において院内外で活躍できる可能性を見出していきたい.
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