一般演題[ 業務・取り組み ]

O-097
当院における呼吸代謝チーム業務と展望

畠中 真奈美、平川 太基、浅木 康志、川上 千晶、山田 文哉
愛媛大学医学部附属病院 ME機器センター

【はじめに】
 現在当院は診療科24科,中央診療施設43施設,病床数644床となっており,医師約500名,看護師約700名,その他の職員を合わせ総勢2000名弱の病院スタッフが治療および病院運営に取り組んでいる.当院には診療支援部に臨床工学技士16名が所属し,中央診療施設であるME機器センターを拠点として,手術室業務,カテーテル業務,光学内視鏡業務,呼吸代謝業務,ME安全管理業務の5つのチームに分かれて日々の業務にあたっている.今回は現在の呼吸代謝チームの業務内容と今後の展望を紹介する.

【対象】
 当院ME機器センターにおける呼吸代謝チーム業務の紹介と取り組み

【結果】
 呼吸代謝業務は大きく分けて血液浄化業務と呼吸器関連業務の2つがある.血液浄化業務では,平成29年の実績として,血液透析794件,持続的血液濾過透析348件,血漿交換86件,その他エンドトキシン吸着や顆粒球吸着などの特殊血液浄化各種を65件施行している.また,呼吸器関連業務においては,昨年の実績として人工呼吸器動作チェック3832件,人工呼吸器回路交換64件を施行している.臨床での人工呼吸器始業点検や動作中点検に加え,一酸化窒素吸入療法や窒素吸入療法のセットアップ,在宅用人工呼吸器の導入から退院までの患者サポートなども行っている.その他,医療機器トラブルの対応や,集中治療部の医師・看護師とのカンファレンス実施,院内における医療機器の勉強会・説明会実施などを行い,医療機器使用において安全な医療を提供できるよう努めている.

【考察】
 呼吸代謝業務のなかでも特に,在宅医療への支援と集中治療部における業務はさらに介入していける分野である.現在,当院では在宅用人工呼吸器の導入や退院支援などで臨床工学技士が関わる機会が増加しつつある.しかしながら,院内での支援に留まっているため,今後は院外の医療支援も視野に入れ,地域医療の中枢として在宅医療分野に積極的に介入していきたいと考える.また,集中治療部からの支援要請が年々増加傾向にあり,今後さらに業務の拡大が期待されている.呼吸器関連や血液浄化療法をはじめ,臨床工学技士という立場で安全な医療が提供できるよう,常に知識と技術を磨く努力が必要である.

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