一般演題[ ME機器(評価・システム)]

O-072
透析支援システム(HD‐CUBE R2)を導入しての使用経験

新居 慎也(1)、佐藤 祐樹(1)、庄司 良子(1)、割石 大介(1)、山本 高也(2)
  1. つるぎ町立半田病院  臨床工学科
  2. つるぎ町立半田病院  システム管理係

【はじめに】
 当院ではH27年8月より,紙カルテ記載をなくすことによる業務量の軽減と,腎センター以外の場所からでも電子カルテ上で患者の透析記録情報を確認できるようホーピング社製透析支援システムHD-CUBE R2(以下 透析システム)を導入し3年が経過した.今回,腎センタースタッフとシステムエンジニアでアンケート調査の結果をもとに,より使いやすい透析システムになるよう有用性や問題点・改善点を検討したので報告する.

【方法】
 透析システムを導入してから操作性や使用感について,腎センタースタッフ10名(医師:2名,看護師:4名,臨床工学技士:4名)を対象にアンケート調査を行い導入前後での業務内容の変化を比較した.また,問題点や改善点を抽出し検討した.

【結果】
 透析システムへの変更により,腎センター以外の場所からでも電子カルテ上で患者の透析記録情報が確認出来るようになった.また,除水計算・除水設定・体重測定などが自動化されたことで転記作業がなくなり,スタッフの業務負担が減り,ペーパーレス化も進んだ.しかし,育児休暇明けや機械操作に不慣れなスタッフからは「タブレットでの透析記録入力には時間がかかる」や「なかなか患者情報がみつけにくい」という不満の回答もあった.他にも「タブレットがなかなか繋がらない」や「透析情報の記録中にオフラインになる」などの電波環境によるトラブルの不満も多かった.

【考察】
 透析システムを導入することで,業務量の軽減,腎センター以外の場所からでも電子カルテ上で患者の透析記録情報を確認出来るようになった.しかし,導入後3年が経過することで導入直後には発生しなかった電波環境の問題やシステムトラブル時の対応問題などまだまだ改善点は多い.現在,育児休暇明け・機械操作に不慣れなスタッフに対しては「いつでもどこでもパソコン教室」を開催,透析システムの問題点・改善点を検討・対応しながらスタッフみんなでより使いやすい透析システムにしていきたい.

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