一般演題[ ME機器(評価・システム)]
O-065
体温管理装置における循環水の洗浄頻度の評価
吉野 梨々子(1)、細川 加保(1)、松上 紘生(1)、長谷川 健吾(1)、山増 圭司(1)、
南 ゆかり(1)(2)、稲垣 喜三(1)(3)
- 鳥取大学医学部附属病院 MEセンター
- 鳥取大学医学部附属病院 高次集中治療部
- 鳥取大学医学部附属病院 器官制御外科学講座麻酔・集中治療医学
【はじめに】
体温管理装置では滅菌蒸留水に微生物の増殖を抑える洗浄液を添加して用いられている.しかし,メーカー推奨期間で循環水の交換を行う際,排液の際に肉眼で汚染が確認されていた.メーカーからは,洗浄・消毒は推奨されていない.そこで今回,装置内部の洗浄を行い,清浄度評価を行ったので報告する.
【方法】
対象機器は,救急外来,NICU,CCU,ICU2,で使用しているArcticSun5000(3台)とArcticSun2000(1台)とした.消毒方法は8.75%酢酸を入れて10分間循環し,その後RO水を10分間×2回循環しリンスを行った.
検体は,消毒前の排液とリンスの1回目及び2回目で採取した.清浄度は,ATP測定器(クリーントレース,3M社製)で測定し,消毒前後でのATP値を比較した.
消毒間隔は,3ヶ月毎と6ヶ月毎とし,ATPの増加量を評価した.
ATPのバックグランド値は,処理前の溶液で採った.
【結果】
バックグラウンド値は,酢酸+RO水及びRO水で3.6±0.57RLU,13.7±8.04RLUであった.消毒前,リンス1回目,2回目のATPは721.1±1286.799RLU,67.5±73.23RLU,21.7±8.62RLUであった.消毒後3ヶ月及び6ヶ月経過した際のATP増加量は,79.5±10.6RLU,60±64.08RLUであった.
【考察】
酢酸消毒を行うとATPは低下した.また,消毒後数ヶ月後経つとATPは2倍以上増加しているたが,3ヶ月及び6ヶ月での汚染度に有意差はなく(p=0.71),半年毎に消毒と循環水の交換を行えば効果的と考えられる.
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