一般演題[ 人工心肺・補助循環 ]
O-062
補助循環装置UNIMOの使用報告
高野 岳、中村 憲明、井川 敬太、山本 和毅
鳥取県立中央病院 医療技術局 臨床工学室
【【はじめに】
補助循環システムUnified ECMO System(以下,UNIMO)の特徴は電子ガスブレンダ,冷温水層が一体型で回路内圧2チャンネル(最大4チャンネル),酸素飽和度1チャンネルのモニタリングが可能となっている.当院のUNIMO使用経験について報告する.
【方法】
心臓カテーテル室用ECMO装置の更新で,2017年導入した.医師・看護師向けの研修会終了後,定期開胸手術で使用し装置特性,操作技術取得を行った.その後,心臓カテーテル室に設置,緊急VA-ECMO症例を経験し,医師・看護師・臨床工学技士にUNIMOに関する意見抽出を行った.
【結果】
2017年~2018年で3例使用した.心臓内科医師からは長期使用でき,トラブルも無かったため良好の反応であった.看護師からは電子ブレンダの酸素オートフラッシュ機能が好評であり,看護師業務負担軽減できた.また,冷温水槽一体型により治療エリアの省スペース化できた.MEからは酸素需要や圧などのパラメータを定量評価でき,より安全な管理が可能になった反面,センサー類が多く回路屈曲などの問題点も指摘された.
【考察】
従来の方法では経験年数や経験症例数に依存した個人の力量による管理であったが,UNIMO使用で酸素需要・肺前圧・脱血圧変動などの情報を定量評価管理が可能になり,チームで問題が無いことの確認や,早期問題点の発見と対応が可能になったと考えられる.また電子ブレンダのオートフラッシュ機能は,安全な人工肺機能維持方法と考えられる.問題点は,緊急導入が多いECMO症例であるが取り付けるセンサーや手順が多く,スタッフ教育の重要性が示唆された.
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