一般演題[ 内視鏡 ]

O-046
臨床工学技士による内視鏡センター内での治療介助

黒崎 瑠依、高柳 綾子、大澤 真智子、安藤 零、森谷 千秋、杉山 征四朗、久保田 沙也香、秋元 聡子、水村 敦子、草場 嘉美、氏原 庸介、清水 奎太、 曽根 太一、鈴木 健吾、鈴木 らら、家入 瑞穂、久保田 優、山崎 絵里、北本 憲永
聖隷浜松病院 臨床工学室

【はじめに】
 2010年より臨床工学技士(CE)が内視鏡センター内で業務を開始した.現在のCEスタッフは75名のうち18名が内視鏡教育を終了し,ローテーションで4~6名を内視鏡センターに配置している.業務参入後は内視鏡検査介助だけでなくCEとして機器の知識を最大限に活用できるよう内視鏡治療介助全般(ESD,ERCP)に介入してきた.内視鏡治療介助参入のための取り組みについて報告する.

【方法】
 検査だけでなく治療に介入する体制を整えるため午後の治療枠に治療介助が行えるよう人員配置を変更した.治療に入るCEは第1介助者として上級医によりシミュレーションから実技まで直接指導を受けた.また,その経験を全体に共有できるようにエクセルに処置具の特徴や手順などを記録した.介助レベルの統一化と向上のために必要な手順や薬剤等を含めた上級編ステップアップ式教育プログラムを作成した.CE内で定期的に勉強会を開催するだけでなく,医師,看護師,薬剤師など他職種からも必要となる勉強会を依頼し実施した.

【結果】
 CEによる治療介助者育成を進め内視鏡治療の約90%に携わることができた.CEは治療の方針を担当医と確認し,使用処置具を事前に準備した.治療の流れを学習・確認していることで処置具の変更にもスムーズに対応できるようになった.また,医師からの依頼も増加し,介助医が不在で入室を遅らせることが少なくなり,並列で治療を行うことも可能となった.治療効率の向上と医師の負担軽減につなげることができた.

【考察】
 CE間で行う教育だけでなく職種を超えたチームとしての教育を取り入れることで他職種との関係性を築きながら質も高め,成長することができたと考える.機器管理,治療の準備から操作介助まで知識を学び柔軟に対応できることがCEを必要とされる理由の一つであると考える.それによりCEが携われる検査・治療介助が現在では呼吸器内科の気管支鏡治療介助など業務拡大に繫がっている.医師の補助業務としては常に知識と技術の向上が求められる.業務内容や効果の評価をしっかり行っていくことが必要と考える.そして,さらに活躍できる場を探求して取り組んでいきたい.

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