一般演題[ 人工呼吸 ]
O-043
アイモセンスを進展し人工呼吸器のアラームを転送する試み
前田 智美、村中 晋也
国民健康保険 小松市民病院 臨床工学科
【はじめに】
人工呼吸器のアラーム対応は,メディカルスタッフが病室に駆け付けるのが一般的である.人工呼吸器装着者は,ナースセンターからアラームの聞こえる範囲の部屋に制限される等の制約がある.2017年12月第4回メディカルメッセのブースツアーでアイモセンス(株リッジワークス)が紹介されていた.アイモセンスの機能を進展し,人工呼吸器のアラームを転送通知できないか検討したので報告する.
【方法】
アラーム音は人間が最も感じる2,000Hz~4,000Hzの音が使用されている.アイモセンスは,マイクで集音し,1秒間に10,000回以上サンプリング,評価して音の周波数をクラウド上で解析している.約2,000Hz以上の音を検知した場合,アラームをタブレット端末に通知するものである.単発的な摩擦音や破裂音等による誤検出を減らすため,音の継続時間を測定し,2,000Hz以上の音が一定時間以上継続した場合のみ作動することとし,人工呼吸器のアラームを検知可能としたものである.現在検知可能な人工呼吸器の機種はBiPAP A40システム, BiPAP autoSV Advanced System One 60シリーズ ,トリロジー(フィリップス・レスピロニクス),ハミルトンC1(日本光電),VIVO50(チェスト),ニューポートベンチレータシリーズモデルHT50(東機貿)である.A病院の職員用Wi-Fiとモバイルルーター使用し,一般病棟で試運転した.
【結果】
職員用Wi-Fiの電波環境が安定している場所では,誤動作なく人工呼吸器のアラームが転送通知できた.
【考察】
アラーム検出対象となる人工呼吸器に特別な加工を必要とせず,簡単に設置が可能である.一般的なアラーム(2,000Hz以上)を発する様々な装置に利用できる.Wi-Fiの電波状況が安定していれば,人工呼吸器のアラームを転送するために使用可能であると思われた.さらに,アイモセンスは,他にも応用して使用できる可能性が示唆された.
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