一般演題[ 血液透析(患者管理)]
O-005
当院の高齢透析患者に対するon-line HDFの現状と今後の課題
樋口 真里那、山本 良輔、高橋 妙子、佐藤 譲
医療法人 佐藤循環器科内科
【目的】
当院併設の介護施設入所高齢透析患者に対するon-line HDF(以下OHDF)の現状と課題について検討した.
【対象】
介護施設入所中の経管栄養,長期留置カテーテルを除く高齢透析患者27名(男女比13:14).年齢81.3±7.5歳,透析歴8.9±6.4年,透析条件は回数3回/週,時間4.0±0.1時間,血流量195.9±13.7ml/min,置換液量35.4±4.3L,使用膜PS膜10名,PES膜17名.
【方法】
対象27名中80歳未満11名をA群, 80歳以上16名をB群とし,2017年3月と2018年3月のDW,CTR,Hb,栄養状態,透析効率,高感度CRP,処置回数を比較検討した.
【結果】
A群はAlb3.3±0.2→3.0±0.4g/dl,nPCR0.9±0.3→0.7±0.2g/Kg/day,GNRI85.6±6.7→81.1±8.2,%CGR93.3±32.6→76.2±27.2%,BUN68.4±22.9→49.1±15.7mg/dl,Cr9.4±2.9→7.4±1.8mg/dl,β2-MG29.1±3.6→27.3±4.0mg/l,処置回数12.6→5.1回と有意に低下した(P<0.05).B群はAlb3.3±0.2→2.8±0.3g/dl,nPCR1.0±0.2→0.8±0.1g/Kg/day,GNRI84.2±6.0→76.6±7.2,%CGR100.6±19.9→86.5±13.6%,BUN68.2±12.5→48.9±13.0mg/dl,Cr8.4±1.3→6.9±1.2mg/dl,Hb10.7±0.9→10.1±1.3g/dl,処置回数10.1→5.4回と有意に低下した(P<0.05).栄養状態評価リスク2.0±0.4→2.4±0.5,高感度CRP0.74±1.57→1.52±2.79mg/dl,Kt/V1.6±0.2→1.7±0.3と有意に増加した(P<0.05).
【考察】
当院でOHDF導入目的は血圧低下等の透析困難症を改善することであり,OHDF 継続により処置回数減少に繋がったと考える.また,タンパク質摂取量,筋肉量の低下から活動量減少が示唆され低栄養状態の傾向を示した.これは加齢による因子が大きいのではないかと推測する.
【結語】
高齢透析患者は全身状態が日々変化するため,定期的な状態評価を行い他職種と連携を取る必要がある.
© 2018 第8回中四国臨床工学会. All Rights Reserved.
Produced by オンライン演題登録システム・査読システム|演題登録.com|
Produced by オンライン演題登録システム・査読システム|演題登録.com|