特別講演 Ⅰ
市民公開講座 Ⅰ 医工連携による医療機器開発
市民公開講座 Ⅰ 医工連携による医療機器開発
医工連携による医療用作業支援システムの開発〜開発の経緯と課題〜
田仲 浩平、伊藤 奈々、笠井 亮佑、上条 史記、秋本 和哉、楠元 直樹、加納 敬、荻野 稔、篠原 一彦
東京工科大学 医療保健学部 臨床工学科
チーム医療を担う個々の医療専門職は,医療技術を学んできた背景やその臨床経験も異なることから業務を遂行するために必要となる情報の種類や量,またタイミングも異なる.医療現場で得られる各種情報の中には医療専門職にとって不要なものも大量に含まれている.経験の浅い医療専門職にとって有益な情報のみを瞬時に選別することは難儀である.益々,情報化の進む医療では本当に作業に必要な情報のみを得られる仕組みを構築しておく必要がある.
我々はこれらを踏まえ,AR(拡張現実)技術を用いた作業支援システムの開発を行ってきた.個々の医療専門職が求める適正な情報のみを音声により検索し,画像とテキスト表示により確認できる新しい作業支援の形である.透過性の高いグラスを通して見える現実空間上に,必要に応じて音声認識機能を用いて呼出した画像やテキスト情報をオーバーレイさせるため視線を外さず情報が得られる.また,ハンズフリー化により作業を中断することなく,リアルタイムで正確な情報を呼び出すことができる.医工連携により新規開発された耐騒音音声認識アプリケーションは,医療現場などにおける人や機器の騒音の大きな環境下でその効果が期待されている.このシステムに載せるコンテンツは,医療機器の操作・保守管理や医療手技支援,また,新任者や復職者への教育支援用として開発を行っている.
本システムの発展型は,操作や管理が適正に行われているか評価させるため画像認識AIの搭載を想定している.
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