ワークショップ 1
男女共同参画企画
女性臨床工学技士の最前線~これが私の生きる道~

ONE FOR ALL ALL FOR ONE~風通しのよい職場つくり~

俊長 恵理
社会医療法人 大樹会 総合病院 回生病院 臨床工学部

 臨床工学技士として就職して12年,子供を産んで7年.管理職の立場になってから結婚し,出産,育児休暇,職場復帰を3回繰り返してきた. 結婚,妊娠,出産は,女性にとって一大イベントである.私自身も,一連の出来事によって,生活スタイルは大きく変化し,初めての育児で毎日はあっという間に過ぎていった.しかし,仕事への熱は変わらず,実母の協力体制や院内保育所の設備もあったため,働き方を変えることもないと考え,最短で職場復帰してきた.しかし,2人,3人と子供の数が増えるにあたり,いくら協力してくれる人がいても,職場に迷惑をかける機会は増え,子供を育てながら今まで通りに働くということが,どれだけ大変で,自分の想像を超える出来事の連続に,自分の甘さを痛感した.その時に,何を伝え,どうスタッフに理解を得て,自分なりの働き方を模索してきたかを振り返っていきたい.
 臨床工学技士は様々な場面で活躍する.そのため,スタッフ全員が同じ仕事を同じ場所で行う時間はほぼない.それぞれが責任を持って与えられた仕事をこなし,部署内のミーティングで情報を共有する.一緒に行動することが少ないため,どのように仕事をして,何を思って,どんな事を悩んでいるのか.管理する側にも見えにくいのが実態である.どうやって仲間意識をもたせるか,どうやったら「報告 連絡 相談」の仕組みが構築できるか.この問題がチームで仕事をするにあたりとても重要であるため,結婚する前から,職場の環境作りには力を入れてきた.限られた時間でコミュニケーションを取り,仕事の話,家庭の話し,時にはプライベートな話をし,みんなで笑いあう時間を持つようにしてきた.会話を続ける事によって,独身の男の子でさえも,分からないなりに子持ち上司の家庭環境を理解し,自ら声を掛けてくれ,進んで協力してくれる.この環境作りこそが,現在,子持ちの管理職として働き続けられている要因でないかと思う.
 女性であっても,母であっても,仕事を続けてたくさんの事を経験したい.この思いは持ち続けていいのではないかと思う.

CLOSE
© 2018 第8回中四国臨床工学会. All Rights Reserved.
Produced by オンライン演題登録システム・査読システム|演題登録.com|